北海道、蝦夷地。そこはまるでカリフォルニアの大地を走っているように
広大で、人間の力の小ささを見せつけるような山野が広がっていた。
ある者は定年後の生活を楽しみ、ある者は仕事を辞め、ある者はリストラに遭い、
そしてある者は忙しい日常の合間を縫ってこの地を訪れる。
私にとってその魅力は、絶大なる自然と人々との出会いである。
様々な生き方があって、様々な風景がある。旅は人生の縮図だ。
人や、風景や、物語との出会い。
それは、旅の中ではよりリアルに、凝縮されて訪れる。
この旅が終われば、私は東京を離れることになっていた。
そういう意味でこれは大きな節目の旅だった。
自分の中の湿った空気を反映するように、北海道はずっと雨がちで、
寒さをこらえて走ったときもあった。
でも、その雨の日の辛さを知っているから、
より晴れた日のすばらしさを感じることができる。
そう思えば、雨だって何とか我慢できる。
そうやって、旅はいつも何かを教えてくれる。
そんな期待がある限り、私は旅を続けるだろう。