
はじめての小型風力発電
小型風力発電機導入の初歩をQ&A式に解説します。
Q.風力発電って使えるの?
A.「風力発電で電気を作って、電力会社に売りたい」という声を良く聞きますが、
小型風力発電機では売るほどは電気をつくれません。普段家庭で使っている全ての電気をまかなうことも難しいでしょう。庭園灯やセンサーライト、池のポンプ、キャンプ場や山小屋、緊急用電源、看板・広告等などに利用されるのが一般的です。
Q.どの程度の風で発電するの?
A.風力発電機で効率よく発電するには、強い風が一定に吹くことが理想です。利用形態により異なりますが、100kWh/月の発電には平均風速7〜10m/s程度の風が必要となります。平均風速7〜10m/s程度の風は、木がゆれ 砂埃が舞い、水面がさざ波たったり、一般的に強風と認識する風速です。ちなみに岐阜市の年間平均風力は3m/s未満ですので残念ながら風力発電に適しているとはいえません。
Q.風力発電本体のほかに必要なモノは?
A.風力発電機の利用に必要な付属機器は、利用の仕方により異なってきます。
実際のシステム構成についてはご相談ください。
タワー
風力発電機を取り付けるために必要です。
インバーター
直流を交流に変換します。風力発電機の出力は直流12Vまたは24Vが一般 的ですので、交流100V の電気製品を利用する場合に必要になります。
ディープサイクル・バッテリー
電気を一時的に蓄えておく場合に必要になります。(自動車用のバッテリーは風力発電には適していません)
※バッテリーは、発電したエネルギーを貯蔵する装置です。エアランドやウインドシーカーシステムには通 常、12Vのディープサイクルバッテリーを使用します。ディープサイクルバッテリーは、自動車用のバッテリーと違い、放電度合が大きく、頻繁な充放電に耐えることができるため、風力発電システムに最適です。
コントローラー
風力発電機を停止させたり、バッテリーの低電圧・過充電などを監視・コントロールします。またソーラーとのハイブリッド・システムを組む場合にも必要になります。
導入の前に風速を調べよう!
風力発電機は風の無いところに設置しても意味がありません。まずは全国風況マップや気象庁統計室でアメダスのデータを閲覧するなどして、あらかじめ風速を調べてみましょう。また、実際に設置する場所の風速をポケット風速計などで調べておくことをお奨めします。
Q.設置場所はどんなところがいいの?
A.一般的に、地表に近ければ近いほど風速は減少します。さらに障害物によって引き起こされる乱流は風力発電機の効率を減少させます。風力発電機の性能を十分 に発揮するためには、半径150m以内の建物や木などの障害物よりも5m以上高い位 置に設置するのが理想的です。また、ブーンと唸るような風切り音があるので、音が気になるような場所への設置は好ましくないでしょう。屋根の上に設置する場合は振動が建物に伝わる事がありますので、風力発電機の取付には防振の工夫が必要になります。
Q.設置はどうすればいいの?
A.設置作業は危険を伴います。アースバンク、またはお近くの電気工事業者に依頼するのが安心・安全です。ご自分で作業される場合は、大変危険ですので必ず複数人で作業するか、高所作業車などを手配してください。
Q.利用の注意は?
A.風が強すぎて風力発電機の回転数がオーバースピンの状態になると、風力発電機の内部回路が焼き付いてしまうことがあります。安全のため風速20m/s程度になったら風力発電機の回転を停止させることをお奨めします。また、バッテリーや電気機器につながっていない等の無負荷状態で回転(フリースピン)させてしまっても焼き付きや破損の原因になります。フリースピンさせないように注意してください。